重賞が行われるトリッキーな中山で儲かる枠順を調べてみた

投稿者: | 2017年7月17日

 

今回はトリッキーなコースで有名な中山競馬場の枠順について調査します。

中山といえば内枠が有利ですが、それは果たして真実なのか?を、近5年のデータで調べてみようと思います。

◆中山芝1200m

2コーナーを回りきった向正面の入り口がスタート地点で、スタート直後から下り坂で前半のスピードが速くなるため、距離ロスのない内枠が有利なコース。

 

 

上記は中山芝1200メートルの枠順別の成績データですが、1枠の成績がいい感じですね。

勝率にだけ注目すると8枠も悪くない成績ですが、複勝率まで含めた総合的なデータでは、やはり内枠よりが有利な傾向です。

2枠だけ異常に成績が悪いので、この部分だけをピンポイントで馬券から外したくなりますが、枠順は出走頭数によって対象馬が微妙に変わるため、内枠、中枠、外枠といった、ザックリとまとめた考え方が結果につながりやすいです。

続いて、芝1600mのデータを見てみましょう。

◆中山芝1600m

スタートは1コーナー横のポケット地点で、最初の2コーナーまでの直線距離が240mと短い外回りコース。

 

 

そのため先行争いが激しくなりやすく、その後の2コーナーからバックストレッチにかけての下り坂で、さらにペースが速くなります。

そのままのスピードで4コーナーに進入した馬群の外側の馬は、勢いで外に振られるため、外枠発走の馬は大きな距離ロの不利がある、というコース見解が大多数だと思います。

しかしTARGETで枠順データを調べてみると、内枠(1~2枠)と、外枠(7~8枠)の成績に大差はなく、3~4枠の好成績が突出しています。

このように格言や先入観、ネット情報をまるまる信じて馬券の判断基準にすると、勘違いから大損をする場合が出てきます。

TARGETで真実をきっちり調べてから、馬券戦略を立てるべきです。

では次は、芝1800mのデータを見てみましょう。

◆中山芝1800m

スタート地点は正面スタンド前で、スタート直後に急坂を駆け上がるタフな内回りコース。

 

 

スタート直後の急坂で行き脚が付きにくいため、前のポジションを取りたい馬にとっては、内めの枠順は大きなアドバンテージになる。

上記の枠順別の成績データをみても、中山芝1800mは勝率、連対率、複勝率のバランスで考えると、やはり内枠が有利な傾向です。

ただ内枠有利が多く競馬ファンに浸透していてバレバレなので、配当妙味のあるおいしいポイントはありません。

続いて中山芝2000mです。

◆中山芝2000m

スタート地点は4コーナー出口付近で、内回りをぐるっと一周するコースだが、2度の直線の急坂によりタフなレースになりやすい。

 

 

牡馬クラシック第一弾の皐月賞を筆頭に、中山金杯、京成杯に弥生賞など、多くの重賞が組まれているコースで、枠順は基本的に内枠が有利と言われている。

しかし上記の枠順別の成績データをみても、内枠がダンゼン有利といった印象はない。

さらに内枠有利という概念が中山芝1800m以上に浸透しているため、1~3枠の単勝回収率は目も当てられない数字になっています。

しかし、ここからある要素をプラスすると、魔法のように内枠の回収率データが劇的に変化します。

 

◆中山芝2000m(1~3番人気のみ)

 

それは人気上位という概念で、人気サイドの馬だけでデータ分析すると、上記のような回収率になります。

反対に4~18番人気のデータをみると、悲惨な回収率です。

 

◆中山芝2000m(4~18番人気のみ)

 

この人気別に分けた2つのデータから見えるように、中山芝2000mの内枠の回収率の悪さは、人気薄馬(穴馬)の凡走が大きく影響していると考えられます。

データ分析で行き詰まった時は、今回のように能力の高い馬のみで優劣を判断するのもテクニックの1つなので、憶えておいてください。